【報告】第2回 「ゲスと不倫―その関係性について」

【報告】第2回波止場てつがカフェ「ゲスと不倫―その関係性について」

3月10日に行われた第2回波止場てつがカフェ(「ゲスと不倫ーーその関係性について」)。問いをたてるところまでには到りませんでしたが、「ゲス」と「不倫」の歴史について考えました。

会の途中ファシリテーターから説明。「下衆・下種・下司」には、1.心根の卑しいこと、下劣なこと、の他に、2.身分の低い者、の意味。『枕草子』などにその用例がみられるらしい。

『源氏物語』にある奔放な性遍歴。近代以前、「不倫」は"男の甲斐性"だとか"粋"(その反対の"野暮")などの概念とより強く結びついていたのでは、という意見。



それに比べて、現代の「不倫」は、道徳や倫理の問題としてより強く認識されるようになっているのではないか、という意見。

現代の「ゲス」も、古代に遡るであろう「下衆」も、意味は多少違っていても、どちらも階層制度を前提にした言葉ではないのか、という意見。
階層制度というのは当然、身分差別がある社会のことです。

「ゲスと不倫」の関係をつなぐのが「階層制度」だとしたら… 有名人の不倫報道の一方で、その前提には一体どんな差別や排除が?そんなことを考えました。



■第2回波止場てつがカフェ「ゲスと不倫―その関係性について」
■日時:2016年3月10日(木)19時~
■場所:渋谷某所








※本レポートは対話の場の主催者として掲載するものですが、報告者の個人的見解を前提としています。種々の制約によりラフな記録と記憶をたよりに作成されているため、現になされた対話の事実と食い違うところがあるかもしれません。何卒ご承知おき頂きたく、お願い申し上げます。